医学論文アクセプトに関する本の紹介

ここでは医学論文をアクセプトに導く書籍の紹介をしています。

書評:「論理的な英語が書ける本」

書評:『論理的な英語が書ける本』(崎村耕二著)

 

メルマガから来られた先生方、ありがとうございます。書評について続けます。

 1冊読んで『ロジカルイングリッシュ』の全てが理解できる魔法の本はありません。何冊か読んで『ロジカルイングリッシュ』を俯瞰することが重要です。でも一体どの本を読めばいいのか?そのような、毎日激務に追われて本を読んでいる時間もないドクターに代わって、私が読んで「ためになった」と思う書籍のエッセンスを紹介するのがこの書評の目的です。今回は「論理的な英語が書ける本(崎村耕二著)」です。この書籍で勉強になったことをいくつか「つまみ食い」的にご紹介します。

 

 前回の書評『なぜ論文が書けないのか』は好評でした。わざわざHPにアクセスして下さった先生方、ありがとうございました。書評が好評であったことから、先生方にとって大変興味深いテーマであったことが分かります。本を探している時間も惜しんで研究に勤しんでおられる先生方に代わりまして、本日も渾身の一冊ご紹介いたします。

 今回ご紹介する本は『論理的な英語が書ける本』です。この本を一冊読んだだけで『論理的な英語が書ける』ようになるのか?残念ながらそれは不可能です。何冊か読んで『ロジカルイングリッシュ』のエッセンスを俯瞰して理解する必要があります。

 今『俯瞰して』と書きましたが、これが重要です。部分々々を理解しても『ロジカル』の全体像はなかなか見えてこないと思います。この本もエッセンスは前回紹介した本と同じです。説明のアプローチがユニークで、これまで紹介した本と合わせて読むと『ロジカル英語』が立体的に理解できるようになります。

 全体で7章あるのですが、特に説得力のあった内容は、
 第2章:『パラグラフを書く』
 第3章:『整理する』
 第4章:『展開する』
 第5章:『効果的に表現する』
の4つの章です。
英文ライティングで最も重要な『パラグラフの書き方』を重視しています。そして、各パラグラフの中でどのようなテクニックを使えばより効果的かの説明が続きます。

 

(1)『Who did What』の構造をはっきりさせることが重要
このポイントは、私がウェブ上で受講したスタンフォード大学の英語講座でも最初に強調されていたポイントです。英語では「who」と「did」と「what」が離れてしまうと、全体の意味を掴むことが困難になります。この点は、助詞が発達した日本語との大きな差です。日本人が書いた英語が分かりにくいときは、この『Who did What』の構造が理解しがたく、全体の意味が不明瞭になっていることが多いように思います。

 

(2)一つのパラグラフでは、一つのトピックを扱う
前回のメルマガで『ベクトル』について書きました。論文の各パートが「結論」に向かってベクトルを持っていることが重要でした。本書でもパラグラフの重要性が指摘されています。例えば、「各パラグラフに固有の目的を持たせる」は良い指摘です。言い換えれば、1つのパラグラフが1つのベクトルです。さらに、パラグラフは「トピックセンテンス」と「サポートセンテンス」で構成する旨の指摘があります。この、「先に結論、その後に理由」の構造でパラグラフを構成することがとても重要です。文章の羅列になっていては、英米人はそのパラグラフの主旨を理解することが出来ません。

 

(3)「統一性」と「脈絡」を考えて書く
これは前回ご紹介した『ベクトルの方向』です。常に俯瞰で地図を書いている意識で、各パラグラフの『ベクトルの向きを揃えながら結論に向かって書く』必要があります。そのことを本書では「統一性を考える」や「脈絡」と表現して紹介しています。各パラグラフが別々の方向を向いていては英米人の頭は混乱します。英米人の頭に既に出来上がった受け皿にピッタリおさまる構造を構築する必要があります。

 

私はこれらの3つの要素が『ロジカルイングリッシュ』の3本柱だと考えています。まずはこれらをしっかり理解した上で、さらに本書で紹介されている次のようなスキルを使うと、一層ロジカルな英語になると思います。本書で紹介されているそのスキルのいくつかを紹介します。
4)主張を『具体化』させながら論旨を展開する。
5)『比較対照』させることで主張を浮かび上がらせる。
6)『問い』を投げかける。
7)『センテンス同士の論理的関係』がわかるように文と文をつないでいく。
等々が紹介されています。

これらは実際に論文を読んでいると頻繁に使用されているテクニックです。これらの技を使いながら結論に向かって『小さなベクトル』を積み重ね、最終的には読者に『大きなベクトル』を感じ取ってもらう。ロジカルな英語とはこのようにして書くのだと私は思います。

 

『ロジカルイングリッシュ』は個人的な研究テーマです。時々HP書いていますので、またいつか訪問して下さい。3回の連載にお付き合い下さり、大変ありがとうございました。

 

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