書評:英語を使いこなすための実践的学習法

ここでは、最近読んで有益な示唆を得られた書籍を紹介します

書評:『英語を使いこなすための実践的学習法』(田中茂範)

 

 私の英文法観は田中茂範先生の著書で激変しましたが、本書は田中先生の近著です。すばらしい著書です。なぜ英語が話せるようにならないのか、どのような学習を積めば英語が話せるようになるのか、実践的な学習法のアドバイス集です。

 

 自分でも実践してみたいと思ったポイントを2つ整理してみます。

1)慣用表現力を育てることが重要:慣用表現は言いたいことの型を提供してくれる。
奇しくもこの指摘は、杉田敏の指摘と一致します。杉田先生のセミナーに参加したとき、「日本人は圧倒的に使える慣用表現が少ない」とおっしゃっていました。さて田中先生は本書の中で、表現をランダムに覚えても使う機会を逸するばかりで、頭の中に分類整理して格納すべきであると指摘されています。本書では「提案」と「驚き」という分類を例に具体的にどのように頭を整理すればよいのかのアドバイスがなされています。また各表現項目をいくつかのサブカテゴリーに分けてそれらがネットワークとして機能することの大切さが説かれています。

 

2)チャンクの重要性:会話は完全な文では成り立っていない。
 さらに自由な会話を行うためのアドバイスとして『チャンキング的発想力』を養うことの重要性が説かれています。George Miller(1956年)によると言語の産出と理解は、このチャンキングによって行われていると解説されています。
 チャンク的発想は田中先生がその多くの著書の中で重視して説かれています。人の発話は完全な文によるものではなく、頭に浮かんだことをチャンクとして連鎖的に発話しているというものです。本書にはその例も掲載されています。会話は、最初から文を頭の中で作って発話するのではなく、チャンクを接続させていくものであるとのこと。その際、情報を「修正」したり「追加」したりしながら臨機応変にコミュニケーションしていく、それが通常の会話である、とのことです。 「会話では文法的に正しい文はかえって不自然」との指摘は新鮮でした。ネイティブの発話に、最初から完全な文があるわけではないことを認識することはとても重要だと思います。考えてみれば日本語もそうです。

 

 このように指摘されて映画やドラマの英語を思い出すと、まさしくそうなっています。完全な文の発話があってそれに相手が完全な文で応じることはありません。いわば、断片的情報のやり取りの応酬です。最近は海外のニュース映像をFB上で視聴可能ですが、実際、完全な文が発話されていることは想像以上に少ないです。

 

 相手がちゃんとした文を発話してくれるだろうと期待して会話に臨むと、相手がチャンクで発話している限り、相手を理解するのは困難です。このような点を指摘してくれているのが本書です。この問題点の克服のための教材として、田中先生は映画のシナリオがよいと言われています。どのようなところで情報の軌道修正や訂正が行われているかを学ぶ絶好の教材であるとのことです。

 その他にも巷の英会話集では扱われていないトピックが解説されています。英語の発話力構築を新しい角度で考察した素晴らしい一冊です。

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